健康問題への理解を深めよう!いきいき職場づくりコラム

男⼥でここまでちがう?!健康問題の違いとは?〜ライフサイクルと性ホルモン〜

男⼥でここまでちがう?!健康問題の違いとは?〜ライフサイクルと性ホルモン〜
男⼥でここまでちがう?!健康問題の違いとは?〜ライフサイクルと性ホルモン〜
近年働く人が多様化する中で、男女の健康問題の違いについても注目されています。今回は、男性も女性も活躍できる職場づくりのために、ライフサイクルと性ホルモンについてお伝えします。

1.性ホルモンによる男女の健康問題の違い

性ホルモンについて、みなさんはどこまでご存じでしょうか。
性ホルモンの中で大きく健康に影響を与えるものは、女性では「エストロゲン」、男性では「テストステロン」です。

特に女性は、生涯を通じてエストロゲンの分泌量の変化が変わりやすく、分泌量が多い時期は月経痛(生理痛)に悩まされ、分泌量が減ると、閉経し更年期症状に悩まされます。
また、乳がんなど女性特有のがんもエストロゲンの分泌と深く関係していることから、これらの症状や病気を理由に、働き続けることを諦める女性もいるほど深刻な問題になっています。

男性の場合、テストステロンの分泌量は20歳代をピークに徐々に低下します。
テストステロンが低下すると、内臓脂肪の増加や不眠、気分の落ち込みなどを引き起こすため、近年では男性にも更年期症状が現れるということが注目されています。

ライフサイクルと性ホルモン量

出典:内閣府男女共同参画局

性ホルモンの役割と関連する症状・病気

2.男女の健康問題への対策とは?

性ホルモンの分泌には、ライフサイクルや年齢だけでなく、実はストレスも影響します。
ストレスを長期間受け続けると、ホルモンが正常に分泌されなくなり、性ホルモンに関連する症状や病気が現れやすくなります。そのため、ライフサイクルや年齢に伴う変化への対策とともに、ストレスへの対処も大切な取組みになります。

男女とも必要な対策(生涯通じて大切!)

  • 魚、肉、大豆などのたんぱく質、ビタミン、食物繊維を意識してとること
  • メタボリックシンドローム予防とストレス解消のために運動習慣をつくること
  • 朝すっきり目覚められるよう、十分な睡眠をとること
  • 困っている症状があれば、放置せず病院や医療相談窓口へ相談すること
  • 健康診断やがん検診を必ず受け、必要に応じ再検査や治療を受けること

3.職場でおすすめの取組み

経営者は、職場で働く全員の健康を目指す働きかけを行いながら、女性特有の症状や病気を予防できる環境を整えることが大事です。

1. 健康的な生活習慣をつくる機会を提供する

健康情報の定期的な配信や健康アプリの提供を行う、ウォーキングイベントに全員で参加する、特定保健指導や外部のオンライン相談メニューを利用するよう促す 等

2. 医療機関への受診を促す

健康診断やがん検診で再検査や要治療の判定がついたときは必ず受診するよう声をかける、受診時間への配慮を行う 等

3. 女性の健康に配慮する

女性特有のがん検診を定期健診と同時に受けられるようセットにする、がん検診の費用補助を行う、女性専用の休養室を設置する、生理休暇を取得しやすい環境を整える、女性の健康に関するセミナーを開催する 等

今回は、ライフサイクルと性ホルモンの関係からみる男女の健康問題の違いについてお届けしました。

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